
2006年の第1回以来、世界120の国と地域からショートフィルムを集める、
国内では唯一ショートフィルムのマーケットを併設する映画祭。
札幌国際短編映画祭から10作品をお届けします!
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彷徨監督:岩崎祐
旧ユーゴスラビア出身のフローリムは、戦争と民族浄化を生き延び来日、母国の消滅に伴い無国籍に。最初の10年を刑務所と入管収容所で過ごし、その後の10年を就労許可を得られない仮放免の立場で生きてきた。無料健康診断や恩人たちの元を訪れる彼は、来日20年の節目にこそビザを得られないかと一縷の希みを抱きながら、コロナ禍前夜の東京の街を歩く。 札幌国際短編映画祭2021 ジャパン・プレミア・アワード受賞作品
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SHIBUYA, TOKYO 16:30監督:大富 いずみ
映画監督を志す主人公・蒼は、プロデューサー・鳥海に長編映画の脚本を持ち込むが、打ち合わせは意気込んでいた方向には進んでいかない―。観客を密室に招き入れ、15分間の見えない暴力の体感をもたらす本作は、2021年ベイルート国際女性映画祭、英国ボルトン国際短編映画祭をはじめ、9カ国12の映画祭で上映され、文化や言語、性別、様々なバックグラウンドの違いを超えて共感の声を得た。
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雨のまにまに監督:金澤勇貴
18歳、6月、雨の放課後。今日は、アイツの誕生日。校門で光一を待ち伏せる夏美。(渡したい物があったのに、後輩から貰ったか知らないけど、そんな立派な花束持ってたら渡せないじゃん……。)「行こうぜ」心の声を抑える夏美を尻目に、光一が放った一言で、どこにでもある、2人だけの特別な時間が動き出す。
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へんなおと〜a strange noise監督:池田朗子
肺の病で入院した男は、不安と絶望の中、夜な夜な病室で聞こえてくる“変な音”に悩まされていた。しかし、同室の患者たちとの交流によって男の心に変化が訪れる。夜な夜な聞こえていた“変な音”の正体とは……。
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幸ラーメン監督:Jon Cox
日々、韓国ドラマに釘付けのエミナは、道端に転がっていた謎の男性と遭遇する。その男性の顔が韓国の人気俳優とそっくりだったことで、思わず自分の家に連れて帰ってしまうエミナだが・・・
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記憶のミライ監督:中島 洋
アートプロジェクト「記憶のミライ」として北海道札幌市民から集められた約45時間分の北海道の地方と札幌を撮影した昔の8ミリフィルムを編集して制作された短編映画作品。北海道の夕張など炭鉱産業地方で育った女の子が、家族とともに札幌の都会へ移住し、ほかの家族や友達とともに少女へと成長していくようなイメージで構成されている。
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THE UNIVERSAL DRESS監督:小林雄大
どんな人もお洒落をして自信を持つことで、見た目だけではなく、心の中も輝き始める。4人の車椅子の女性がドレスアップしてより自由にキラキラ輝く瞬間がそこにある。全ての人が輝ける世の中をファッションで創造していく、ファッションスタイリストと車椅子の女性たちのドキュメンタリー。
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Transform監督:小俣一希
アニメーション制作手法のロトスコープは、実写映像を基にドローイングなどを用いてアニメーション映像を制作する。本作品ではロトスコープのドローイングのような手動な制作方法を、機械学習、画像処理等のアルゴリズムを組み、データを抽出、加工を行い映像に演出を適用させた。その手法をプログラマブル・ロトスコープと呼ぶ。人の映った映像から人の情報を抽出し、人を「変化」させ映像として出力する。人の「変形・変化」を意図的に起こし、「人っぽさ」を探った。
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私たちの家族監督:雨夜
エリンとみどりは結婚して20年、東京で3人の子供をもつ。2018年、エリンはアメリカで性別変更を申請し、日本でも性別移行と結婚書類の変更を進めた。しかし、日本では彼女の性転換が事実上の同性婚の容認につながるとして認められなく・・・
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Sisam - Our neighbors -監督:鈴木卓真
江戸時代初期およそ400年前、北海道の先住民族アイヌと松前藩の間では、交易が盛んにおこなわれていた。 しかしその歴史の中で争いが起き、深い歴史の遺恨が残ってしまった。 現代に生きるアイヌのToyToyと松前町で暮らす杉本 夏子は、その遺恨を取り除くことを願い共に生きる道を見出している。
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スナック来夢来人監督:田邊馨
判子屋で働く裕子のもとに、夫が記入済みの離婚届が届く。それと向き合うことができないまま仕事へと出かけ、誰かの存在証明となる判子を売っている。仕事終わりに甥っ子・智を預かるよう頼まれ、半日を共に過ごすことになるが、智と触れ合う時間を通して裕子は思いがけず自分の人生を問うことになる。
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ひびき監督:川添ビイラル
30代前後のサラリーマンはよく働いている。平凡な生活を送っているのだが、小さい悩みが重なっていく。誰かと悩みについて話したいのだが誰もきいてくれない。ある日の夜、同僚から見放され落ち込んでいる。橋の上からその下の線路を眺めている。振り向くと交通警備員が何もせずに立っている。この人なら話を聞いてくれるかな。