
イメージは、「映画のカラオケ大会」。参加したい人が誰でも
参加できることを特長とする千年映画祭から、6作品をお届けします!
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MINIMA6「季節」監督:黒川裕一
クロースアップを使わない、遠景のみでつくる映画。孤独な少年リョウセイは、あてもなく川の堤防沿いを毎日のようにうろついている。近所の子供たちは、彼のことをよく知らず、「あいつ誰だ」と噂している。ある日、いつものように川沿いを歩いていたリョウセイは、奇妙な人物に遭遇する。名前は、モコ。どこが奇妙かというと、他の人たちは、ほとんど誰も、モコの姿が見えないらしい。何度も見かけるうちに、リョウセイはモコと不思議な友情を育むようになるのだが…。
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MINIMA11「漂泊」監督:黒川裕一
その男には、人に言えない過去があった。その過去ゆえに彼は解剖学者になり、長年大学病院に勤め、最近退職したばかりだった。彼は、退職後も変わらず毎朝決まった時刻に起き、朝食を摂り、同じ道を通って大学病院に行き、ひとしきり建物を眺めてから近くの公園に行って時間を潰すのを日課にしていた。彼には一人息子がいた。だが、一つだけ彼に伝えていないことがあった。伝えきれないうちに時間だけが過ぎ、ある日、予想だにしなかったことが起き、二人を取り巻く状況は一変してしまう。そして、男の中で「何か」が少しずつ変わり始める。
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MINIMA13「真実」監督:黒川裕一
ベイベー・ヨネダは、自称「陰謀系ユーチューバー」。この世の中を裏から操る「闇の力」を暴くべく、自分のユーチューブ・チャンネルで陰謀論を日々唱えては、バッシングを浴び、時には脅迫すら受けている。そんな彼の前に黒ずくめの尾行者が突然現れ、彼の頭に直接語りかけ、インスピレーションを残して去っていく。それに触発されて、更なる陰謀論を展開するベイベー・ヨネダ。脅迫が激化し、何度も危険な目に遭うが、彼は無謀な前進を続け、ついに、予想だにしなかったおそるべき「地球の支配者」の正体に到達する。それは・・・第十回千年映画祭 上映作品
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MINIMA12「出発」監督:黒川裕一
彼は、寝たきりになって病院の一室に入院していた。体が全く動かないばかりか、五感すら日に日に鈍くなり、月日だけが過ぎていった。彼女は、そんな彼を毎日のように見舞った。そこには、彼に対する愛情とともに、誰にも言えない理由があった。彼女は、学校を卒業して社会人になり、生活が一変し、いつしか二人の間には距離が生まれ、かつての無邪気で幸せな時間が記憶の彼方へと遠のいていく。二人はもう一度幸福を分かち合うことができるのか。あるいは、次の幸せに向かって再出発できるのか。
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HINAMI16「ボトムガン」監督:黒川裕一
日本政府は、ニート、フリーター対策の一環として、事実上の徴兵を決定。一定の年齢を過ぎても定職についていないものは強制的に軍事学校行きとなる。その学校の名は、「ボトムガン」。そこでは、アメリカの海兵隊も真っ青の厳しい訓練メニューが用意されていた。ところが、筋金入りのぐーたら人間たちは、それをものともせず、マイペースでだらだら。中途半端に「ゆとり教育」などを刷り込まれているから始末に負えない。そこで政府は決断をくだし、過去の遺物となったはずのスパルタ教育を全面導入することにしたのだが…
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MINIMA15「現実」監督:黒川裕一
堀川と馬場は、二人組の刑事。先輩の堀川は、冷徹だが腕は超一流。対照的に、後輩の馬場は熱血漢だが調子に乗りやすく、失敗も多い。二人が追っているのは、連続殺人犯。警察関係者ばかり、既に11名を殺害している。しかも、犯人はこの事件の皮切りに堀川を狙撃して胸を撃ち抜いており、堀川は一命をとりとめたものの全力疾走できない体になっていた。