スタッフKの「キネマ・ダイアリー」vol.9 『脱脱脱脱17 (傷だらけの)青春』 | DOKUSO映画館

vol.9 脱脱脱脱17 (傷だらけの)青春

俳句の文字数は五・七・五の17文字。聖徳太子が制定した十七条憲法。ノアの箱舟が役目を終えるのも17日目。尾崎豊のデビューアルバムは「十七歳の地図」…。映画界でも「17」という数字は愛されています。フランソワ・オゾンの『17歳』や、『17歳の肖像』『17歳のカルテ』『17歳のエンディングノート』などなど。恋愛、友情、原因のわからない苛立ち、変化するセクシュアリティー、子どもでも大人でもない17歳は特別な体験をする時期のようです。

そして映画の中に登場する17で注目したいのが、高校生活17年目のノブオと17歳の女子高生リカコを主題に、当時17歳の監督がメガホンをとった『脱脱脱脱17』という映画です。

『脱脱脱脱17』、ノブオはある事情で高校生活17年目を迎えています。彼の日課は毎日学校の屋上から 手を掲げ、空を引き裂くような声で、応援歌を叫ぶこと。クラスメートのリカコは嘘泣きと歌う事が特技。自分の涙と歌声さえあれば人生上手くやっていけると思っていました。ある日、リカコは母と喧嘩して幼い時に別れた父を探すため家出をします。ノブオはひょんな事からその家出に着いていく事になり…

まず『脱脱脱脱17』という風変わりなタイトル。このネーミングセンスには脱帽です。
ストリッパーたちの「脱ぐ」シーン、モヤモヤからの「脱出」、「ダダダダッ」と青春を駆け抜ける擬音。監督、リカコ、心の許せる友達、ノブオの4人分の強烈なメッセージがタイトルになっているようです。

ブルーは無垢から白を守る
ブルーは黒を引きずる
ブルーは目に見える闇の色

感性の血の色はブルーだ。僕はそれを完璧に表現するための探求に全身全霊を捧げている。

色とは存在。空とは不在。存在と不在が純粋に混じりけなく一致する喜びの時には、人は空の色、ブルーに至るのか。
(デレク・ジャーマン『BLUE ブルー』)

17というと何を思い浮かべるか考えると、私は人造人間17号なのですが、数字のカラーイメージをアンケートで集計したサイトがあり、多くの人は「17」といえば青色を思い浮かべるようです。

https://iro-color.com/episode/number-image.html※外部サイトへ飛びます

人造人間17号のズボンの色も青色です。

『脱脱脱脱17』では爽やかな色彩が目立ちましたが、ポスター画像、屋上の床、先生のシャツ、地球儀、プール、ストリップ劇場の屋上の床など、透き通るようなブルーに目の覚めるような思いがします。

青は無垢の色、闇の色、感性の色、喜びの色。
鮮やかな彼らの青春はパワフルでした。

『脱脱脱脱17』を見る

©2016「脱脱脱脱17」製作委員会

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